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ミステリの祭典

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dele ディーリー
dele.LIFE・シリーズ

作家 本多孝好
出版日2017年06月
平均点5.00点
書評数2人

No.2 5点 ことは
(2022/04/25 22:56登録)
デビュー作を含む「MISSING」が、このミス10位に入っただけあって、本作もミステリ的作り”謎と解決”をもっている。
ただし、それは”依頼者は、何を、なぜ、削除してもらおうとしているのか?”という謎で、解決に相当するのは”依頼者の思い”だ。
それぞれ、なかなか感じさせる”思い”なので、読みやすい、ちょっとほろりとさせるいい話が読みたいときには、最適かもしれない。
けれど、「MISSING」のころと、なにか違う。「MISSING」には、もっと強烈な皮膚感覚のようなものがあった。うまくできているのだが、なにか足りないなぁ。

No.1 5点 人並由真
(2018/03/19 18:13登録)
 依頼人の死後、誰にも見られたくないデータを(当たり前だが、今はもういない)当人に代わって、デジタルデバイスから削除する会社『dele.LIFE』。そこに勤める若者・真柴祐太郎を主人公にしたミステリ連作。

 仕様としてはよくある『ブラック・ジャック』もの(専門職もの)だが、<プライベートに関する記録内容を消去すべき約束>に待ったがかかる筋運びは、連作のそれぞれに一応の工夫が凝らされていて、まあ面白い。
 主要登場人物の設定のなかには決着していない部分もあるようだから、シリーズ二冊目も書かれそうではある。

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