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ミステリの祭典

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凍てついた墓碑銘

作家 ナンシー・ピカード
出版日2009年06月
平均点5.50点
書評数2人

No.2 5点 八二一
(2020/02/25 19:35登録)
故郷への愛と、人間を見抜く確かな目と、それを存分に表現できる筆力が結集した作品。人間ドラマに読み応えあり。

No.1 6点 猫サーカス
(2018/02/01 19:00登録)
17年前、米国カンザスの田舎町で吹雪の夜に身元不明の娘の死体が発見された。その夜、恋人のミッチと過ごしていたアビーにとって、それは運命を変える事件になった。翌朝、ミッチは理由も告げずに突然、町を出て音信不通になったからだ。だが、前触れもなく町に戻ってきたことで波紋が広がる。真相があぶりだされ、登場人物たちの秘められた過去が露になっていく過程が、狭い地域社会ならではの連帯感や義理人情とともにじっくりと緊密に描かれている。深みのある人間ドラマは読みごたえがある。カンザスならではの竜巻や猛吹雪の描写にも圧倒された。なによりも明るくまっすぐなアビーがいい。陰惨な事件にもかかわらず、彼女の存在はこの作品を温かなものにしている。

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