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ミステリの祭典

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古都の殺人
旧題「死を呼ぶ聖女」

作家 高柳芳夫
出版日1985年11月
平均点5.00点
書評数1人

No.1 5点 nukkam
(2018/01/12 03:55登録)
(ネタバレなし) 法月綸太郎の本格派推理小説「頼子のために」(1990年)がニコラス・ブレイクの「野獣死すべし」(1938年)の影響のもとに書かれたことは有名ですが、全体の1/5にあたる第1章が殺人を犯そうとする男の日記である1980年発表の本書も「野獣死すべし」を意識して書かれたのではと思います。謎解きはどんでん返しの連続がありますが最後の2章を読むと推理が微妙に詰めが甘く、どちらが犯人でもよかったような印象を受けました。もう少し深堀りされた人物描写なら虚しさを残す結末がよりドラマチックになったのではと感じましたが。

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