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ミステリの祭典

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宇宙探偵ノーグレイ

作家 田中啓文
出版日2017年11月
平均点5.50点
書評数2人

No.2 6点 メルカトル
(2020/08/24 22:26登録)
怪獣惑星で発生した人気怪獣の密室殺人。罪を犯すことが不可能な天国惑星で起きた連続殺人。全住民が脚本どおりの生活をおくる演劇惑星で生じた劇中殺人…極秘に事件を解決するために招かれるは、宇宙探偵ノーグレイ!名探偵は五度死ぬ?奇想天外な結末が待つ、宇宙ミステリ作品集。
『BOOK』データベースより。

これぞまさに荒唐無稽。怪作と呼んで差し支えないでしょう。
SFミステリと言うべきかかも知れませんが、最終話など完全にSFですね。一応探偵ノーグレイが色々な惑星で起こる事件を依頼され、解決したりしなかったりします。五話からなる短編集で、一話ごとに探偵が死に、また次には何でもなかったように甦り活躍します。その内情も様々で、大抵は莫大な借金の為命を張った仕事に否応なしに就かざるを得ない状況に追い込まれています。

謎の設定そのものは申し分ないのですが、その真相が謎に追いついていないのが実情でしょうか。毎度お馴染みのグロやダジャレは控えめで、SFファン、ミステリファンの両者に歓迎されるべき作品であろうと思います。でも多くの読者は何だこれは、と感じるかもしれませんね。

No.1 5点 人並由真
(2018/02/09 13:14登録)
 随所のグロ&猟奇趣味はハナについたが、全体的にはまあ楽しめた一冊。ネタバレになるから言えないが、主人公が(中略)という昭和30年代の無責任連作無国籍ギャグ漫画みたいな作りも嫌いではない。
 後半のエピソードになるほど読みやすく、SFミステリ味がこなれていくあたりは好感触。

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