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ミステリの祭典

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イモジェーヌに不可能なし
イモジェーヌ・マッカーサリーシリーズ

作家 シャルル・エクスブライヤ
出版日1972年05月
平均点5.00点
書評数1人

No.1 5点 nukkam
(2017/11/29 09:31登録)
(ネタバレなしです) 1963年発表のイモジェーヌ・マッカーサリーシリーズ第4作の本格派推理小説です。謎解きとしてはシリーズ主人公が殺人の相談を耳にするところはアガサ・クリスティーの「死との約束」(1938年)、事件の真相はやはりクリスティーの某作品を連想します。とはいえこの作者らしくパズル要素よりもユーモア、いえどたばた要素の方が強いです。但し例えばクレイグ・ライスなどは探偵活動とどたばたを上手く絡ませているのですが、本書では探偵活動と関係のないどたばた場面もかなり多いので謎解き重視派の読者の好き嫌いが分かれるかもしれません。キャランダーの町が親イモジェーヌ派と反イモジェーヌ派に分かれて喧騒を繰り広げるのがめっぽう楽しいです(もちろんイモジェーヌ自身も騒ぎを拡大させます)。ちょっと不思議なのがハヤカワポケットブック版の日本語タイトルで、仏語原題の「Imogene, vous etes impossible」(仏語独特のアクセント記号が付きます)とは逆の意味ではないでしょうか?

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