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ミステリの祭典

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怪談実話傑作選 弔

作家 黒木あるじ
出版日2016年05月
平均点6.00点
書評数2人

No.2 6点 zuso
(2023/02/01 22:23登録)
千話以上の怪談を送り出してきた怪談作家の傑作選(プラス書下ろし)。
語る順序を考え抜き、感覚を尖らせ、台詞や仕種で衝撃を与える。怖さの中に観察があり、驚きの中に批評性があり、グロテスクの中にユーモアがある。全部で65作。ぞくりとする戦慄と興奮が最後まで続く。

No.1 6点 糸色女少
(2017/11/24 20:48登録)
書き下ろし6作を加えたベスト集。
冒頭の書き下ろしの掌編もいいが、不幸な女の不気味な力を示す「幸子」から怒涛の衝撃が最後まで続く。
視覚、嗅覚、聴覚、触覚などを使って、この世には見えぬ存在を生々しく具体的に喚起させている。しかも現代において何が怖いのかを考え抜いていて、グロテスクな中にもユーモアを見出す観察力と批評性がある。
また、いじめをテーマにした「虐目」がいい例だが、語りの順序に腐心し、ツイストをきかせ、劇的に運び、最後にはきちんと落とす。長編でも十二分に活躍できると思わせるストーリーテラーぶりを見せつけている。

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