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ミステリの祭典

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<サーカス・クイーン号>事件
ハントゥーン・ロジャーズシリーズ

作家 クリフォード・ナイト
出版日2017年10月
平均点5.50点
書評数2人

No.2 6点 人並由真
(2018/01/09 10:33登録)
 クリフォード・ナイトは初めてだけれど(稀覯本のアレも持ってはいるが読んでない~汗~)、結構、楽しめた。サーカスの動物による死亡が一種の事故か、それとも誰かの意思に起因する殺人か? という「ホームズのライヴァル」時代の某短編を想起させる謎もなかなか気を惹くし。
 大学教授なれども幼少からサーカスが大好きで、休暇を利用して芸人(ピエロ役)を演じる名探偵ロジャーズのキャラクターも良い。
 軽妙かつ飽きさせない職人芸の旧作パズラ-として好ましい出来でした。他の作品ももっと紹介してください。

No.1 5点 nukkam
(2017/11/12 20:06登録)
(ネタバレなしです) 1940年発表のハントゥーン・ロジャーズシリーズ第8作の本格派推理小説です。東洋の国々を<サーカス・クイーン号>で巡業するサーカス団の団長が死んで水葬されるところから物語が始まります。その死因は飼っているゴリラに殴り殺された(と思われている)というのが衝撃的で、私は思わずE・S・ガードナーの「嘲笑うゴリラ」(1952年)を連想しました。その後も何者かによる侵入、新たな殺人未遂や殺人、証拠品の盗難、脅迫と事件は相次ぎます。舞台も船上だったり陸上だったりと変化します。惜しいのはこの作者の文章力(平明だがメリハリがない)ではサスペンスもいまひとつ、舞台や異国情緒の描写もいまひとつです。探偵役のロジャーズが何と道化師になる場面もありますがこれも盛り上がらず、せっかくいい材料を揃えているのに生煮えに終わってしまった料理みたいです。肝心の謎解きもロジャーズがそれなりのページ数を費やして説明しているにも関わらず、あっけない解決に感じられます。

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