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ミステリの祭典

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ポアロのクリスマス
エルキュール・ポアロ

作家 アガサ・クリスティー
出版日1957年01月
平均点6.46点
書評数24人

No.4 5点 mini
(2010/12/23 10:07登録)
* 季節だからね(^_^;) *

クリスティーと言うとクリスマスにちなんだ作品は多そうだが、単独の短編は除くと案外と題名にも付くのがこれと短編集『クリスマス・プディングの冒険』位なんだよな
それにしてもだ、クリスティーは読者の視点を逸らすのが上手い作家だが、謎解き部分以外の面でも読者を煙に巻くんだな
長編では珍しく題名にクリスマスの文字を入れながら、内容的に全然クリスマスらしくなくて、クリスマス・ストーリーの定番である子供も殆ど出てこないし、超自然的な雰囲気を醸し出さず血生臭い事件にしている
さてはわざと狙ったなクリスティー
狙ったと言えば、これどう見てもある仕掛けを前提に書かれていて、ミステリー作家ならば1度は使ってみたい設定だが、例えばクイーンにも作例がある
しかしクイーンはこれをそのまま使うのが気が引けたと見えて少々アレンジして使っているのに対して、クリスティーの方が発表年的には後発なのに真っ向勝負で使っている
それでも読者を騙せるのがクリスティーなんだろうけど、ただここまで直球勝負だと慣れた読者を騙すのは難しいかも
私もこれ読んだ時点ではある程度クリスティーは読んでいたので、いつもらしからぬポアロの登場のさせ方が不自然に思えて、あぁこれ狙っているなと早い段階で察しがついてしまった
あと作者には珍しく密室トリックも使っているが、密室の基本的解法は状況からこれしかないだろ、と割と簡単に見破ってしまった
ただ空さんが御指摘の後始末処理の上手さには同感
それだけクリスティーがフェアに書いているという事だろうけど、クイーンの方がすれからしな読者を想定しているということなんだろうか
ポアロの推理は心理的だけど、私は”人間の性格”による推断だから駄目という風には思わない、心理は駄目で物的証拠に基づく推理だからミステリーとして価値があると決め付けるのは止めにしたいね
そもそも心理的解法にならざるを得なかったのは、この作品が仕掛け優先で書かれているからだと思う、書評で意外性ばかりが採り上げられがちなのも当然でしょう

No.3 7点 E-BANKER
(2010/11/03 23:07登録)
ポワロ物の佳作。
時期的にはちょっと早いですが、中味もあまりクリスマスを意識した内容ではありません。
本作、「館」に集まった大家族や怪しげな使用人、ゲストも登場という具合にいわゆる「コード型ミステリー」の要素満載ですが、そこは”いかにもクリスティー!”というストーリー&プロットを十分に感じさせてくれます。
正直、前半~中盤まではやや平板で盛り上がりに欠けるような気がしたところへ、ラストで意外な真犯人が指摘されます。
既視感のある「意外さ」なのは確かですが、見せ方がうまいですね。簡単に騙されてしまいました。
「外から施錠された密室(?)」というのも理由付けを含めてなかなか面白いと思います。

No.2 7点 toyotama
(2010/10/26 17:15登録)
クリスティー得意の、
富豪+息子(娘)たち+嫁(婿)+甥(姪)+執事というパターンなんですが、つい読んでしまいますねえ。
クリスマスにクリスティーを、ってことなのでよしとしますか。
珍しく密室ものであって、物理的トリックを使ってますね。
犯人は、う~ん、やられたっていう感じはありました。

No.1 7点
(2009/01/16 20:50登録)
犯人の意外性は、本作のはるか以前からある手です。下手に扱うと読者をがっかりさせるだけなのですが、そこはさすがに手際よくまとめています。また、派手なトリックが使われているのはクリスティーにしては珍しいですが、現場にある証拠が残ってしまうところをちゃんと処理して、しかもポアロが真相を見破る手がかりにもしているところ、うまいものだと思います。
死体が発見されたところで、何か怪しいなとは感づくのですが、そこから先の推理が進まず、結局だまされてしまいました。

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