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ミステリの祭典

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シャーロック・ホームズ対伊藤博文

作家 松岡圭祐
出版日2017年06月
平均点5.50点
書評数2人

No.2 4点 メルカトル
(2017/10/22 07:46登録)
モリアーティ教授と共にライヘンバッハの滝つぼに落下し死んでしまったと思われていたシャーロック・ホームズが、日本に密入国し伊藤博文と再び邂逅し、合見えるという設定は魅力的ではあります。しかし、ミステリに政治や外交が絡むと、そちらに神経が持っていかれて、肝心のミステリ部分の魅力を感じることが難しくなります。
しかも大津事件は日露関係に大きな影響を及ぼすものではあっても、事件そのものは単純で、さして惹きつけられる謎めいた雰囲気を私は感じ取ることができませんでした。そういう意味で、日露の政治的駆け引きを差し引くと、残ったのは歴史的な意味では大事件でも、読者にとっては大した魅力を感じないわずかな謎のみであります。
タイトルからはホームズと伊藤が推理対決するように思われますが、せいぜいホームズが妻子ある伊藤の女遊びを諫める一方、伊藤がホームズにコカインの使用を止めさせる程度の「対決」にとどまっています。あくまで主役はホームズであり、伊藤はワトソン役ですので、その点は心して読まれた方がよいと思います。

それにしてもAmazonのレビュアーにやられました。数多くのレビューが寄せられているし、しかも平均得点が高い。これは想像ですが松岡圭祐フリークスが寄って集って高得点に押し上げた結果のような気がします。どうやら森博嗣と同様、松岡圭祐にも多くの熱狂的ファンが存在するようですね。他の作品を見てもほぼ高得点ばかりですから。その意味で、私としては言葉は悪いですが「騙され」ました。もっと期待していたのに・・・。

No.1 7点 haruka
(2017/08/25 13:36登録)
初めての松岡作品だったが、読みやすく、とても面白かった。作中で描かれるホームズと伊藤博文は魅力的で、歴史的考証もしっかりしているため、読んでいて当時の日本にタイムスリップしたかのような感覚になる。大津事件一本でラストまで引っ張ったため、終盤は少し飽きてしまったのが残念。

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