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ミステリの祭典

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エドウィン・ドルードの失踪

作家 ピーター・ローランド
出版日1993年12月
平均点6.00点
書評数1人

No.1 6点 nukkam
(2017/08/12 16:07登録)
(ネタバレなしです) 英国のピーター・ローランド(1938年生まれ)は歴史研究書や偉人伝記の執筆などで活躍していますが、1991年発表の本書は彼としては異色作であるミステリー作品です。それもチャールズ・ディケンズの未完のミステリー「エドウィン・ドルードの謎」(1870年)をシャーロック・ホームズが謎解きするというユニークなプロットです。ホームズの依頼人が事件の概要を説明してくれるのでディケンズ作品を読んでいない読者でも早い段階で背景を理解できると思いますが所詮は概要、例えば謎の人物ダチェリーについてはその説明では紹介されていません。やはり事前にディケンズ作品を読んでおくことを勧めます。ホームズが事件に関わったのが1894年のクリスマス直前で、事件発生からかなりの年月が経過している難題ですがわずか200ページ程度で解決に持っていきます。これはコナン・ドイルの長編並みのボリュームを意識したのかもしれません。事件の真相説明だけでなくダチェリーの正体についてもちょっとしたアイデアが披露されているのにはにやりとしました。

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