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ミステリの祭典

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女王蜂
金田一耕助シリーズ

作家 横溝正史
出版日1954年01月
平均点6.12点
書評数24人

No.4 6点 マニア
(2008/10/06 03:24登録)
絶世の美女にして生粋の女王智子が、20年前の月琴島での惨劇と、現在の彼女の周りで起きる血みどろの連続殺人劇を通じて、少女から背伸びした大人の女性へ、そして再び無垢な少女へと回帰していく成長物語はそれだけでも楽しめる。

しかし、動機、トリックを含めた真相は強引すぎたり納得できないものもあり、ミステリとしてはちょっと拍子抜けしたかも・・・。特に犯人の動機はいきなり突拍子の無い感じが否めない・・・。

でも、とても美しい情景を想像できるエンディングはかなり好き。

No.3 7点 シュウ
(2008/09/25 00:32登録)
横溝作品特有のおどろおどろしさも薄いし犯人の動機やトリックもちょっとがっかりするものだったりで横溝黄金時代の作品の中では
ちょっと落ちるのは間違いないと思います。ただそれでも楽しく読めるのは登場人物の魅力が大きいです。
主人公の金田一はもちろん、ヒロイン大道寺智子よりある意味では存在感がある家庭教師の神尾秀子、怪しさ大爆発で素敵過ぎる九十九龍馬など
登場人物の行動を見守るだけでも楽しいです。横溝作品にしては珍しく後味のいいエンディングも印象的です。

No.2 8点 白い風
(2008/03/07 23:25登録)
過去の事件と現代の事件、トリックを含め重要なのは過去の事件。
”こうもり”と云うキーワードを元に過去の事件を解く金田一。
智子の結婚候補者が次々殺される理由には正直納得はできないけど楽しめました。
家庭教師・神尾先生の存在を含め、個人的にはこのようなエンディングも好きな方なので+1点しました。

No.1 8点 vivi
(2008/01/31 01:14登録)
20年前、小さな島・月琴島で起こった密室での殺人。
そして現代、美しい主人公・智子にふりかかる悪夢。
非常に盛りだくさんの仕掛けが施された作品です。

横溝氏は、血みどろの人間劇を書く一方で、
非常にロマンティックな恋模様も描いた作家でしたが、
この作品では、その両方を味わうことができますね。
作中、何度もハッとさせられること請け合いです(^^)

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