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ミステリの祭典

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猫の手
ノートン・ケイン警部

作家 ロジャー・スカーレット
出版日2000年11月
平均点6.00点
書評数2人

No.2 6点 nukkam
(2015/07/12 07:49登録)
(ネタバレなしです) 1931年発表のケイン警視シリーズ第3作(新樹社版では警部と訳されていますが警視が正しいようです)の本書は中盤まで事件が起きずやや退屈しますが、事件発生後は本格派推理小説としての謎解きサスペンス濃厚な展開となり十分に楽しめました。結末がやや風変わりな幕引きとなっている点は読者の好みが分かれるかもしれません。

No.1 6点 kanamori
(2010/04/15 20:50登録)
ノートン・ケイン警部シリーズ第3作。
いかにも古典本格ミステリの定型で、遺産相続を絡めた親族が集まる屋敷での殺人を扱っています。とくに新しい趣向もなく、「エンジェル家」のような派手なトリックもありませんが、予想以上に面白く読めました。
一番評価できるのは、終盤のケイン警部の論証でロジックに隙がない所でしょうか。猫の手に関する最後のひっくり返しもスマートです。残る未読の「白魔」(「バック・ベイの殺人」)の完訳を期待したいものです。

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