| コーマ―昏睡 |
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| 作家 | ロビン・クック |
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| 出版日 | 1978年03月 |
| 平均点 | 6.00点 |
| 書評数 | 2人 |
| No.2 | 6点 | YMY | |
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(2025/10/11 21:02登録) 作者は、コロンビア大学医学部卒業の医師で、その知識と経験が生かされた作品となっている。 女子医学生が研修を受けている病院で、原因不明の急性昏睡と脳死が続発していることに疑問を持ち、調査していくうちに様々な妨害に遭い、身辺に危険が迫る。 臓器売買を巡る医療界の恐るべき腐敗ぶりには慄然とさせるものがある。 |
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| No.1 | 6点 | tider-tiger | |
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(2017/04/22 20:19登録) 医学生のスザンヌ(スーザンだったかも)は担当した患者が初歩的な手術だったにもかかわらず脳死状態になってしまったことに不審を抱き、医学生の身分でありながら調査を開始する。うるさがられ、疎んじられながらも彼女は突き進み、ついに恐るべき事実を発見する。 いつ頃か定かではないが(1990年前後だったような)、書店にはこの作者の本がズラッと並んでいた。おそらく本国では相当の売れっ子だったのではないかと思うが、日本ではあまり売れなかったのか今となってはほとんど話題にならないような気がする。 医療サスペンスの先駆けといえる作品ではないかと思う。これ以前にも似たような話はあったのかもしれないが。作者が医師だけに背景描写にはリアリティがあり、現代にも通ずる問題を扱っている。かなり怖く、面白いのだが、大きな不満が二つ。 一つ、ヒロインが独善的であまり好きになれない(後半の頑張りでやや持ち直す)。 二つ、終わり方があっけない。 医療ミスを疑わせる事例が連続して発生し、主人公が調査するという骨子は『チームバチスタの栄光』と同様。それぞれに良さがあるので、読み比べてみると面白いかもしれない。 ちなみに本作はマイクル・クライトンの監督脚本で映画化され、ヒットしたらしい。 |
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