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ミステリの祭典

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イレブン殺人事件

作家 西村京太郎
出版日1982年07月
平均点5.50点
書評数2人

No.2 7点 虫暮部
(2024/08/15 13:02登録)
 個性的とは言えないが、“公式に素材を代入しただけ” みたいなパターンではなく、一編ごとにアイデアを練って書かれた感じで好感が持てる。
 「死体の値段」だけは今一つ。手掛かりがわざとらしいと言うか、死亡時刻くらい計算に入れて偽証しろよと思った。最後まで企みが成功しちゃう話でも良かったなぁ。
 テキトーな表題は何とかならなかったのか。一編一殺ではないから実際はもっと多いしね。

No.1 4点 斎藤警部
(2016/11/30 00:27登録)
孤島の廃館で合宿に勤しむサッカーチームのメンバーが次々に殺される物語でないのは良いとして、てっきり十一篇の連作企画と思いきや、十年越えの長きに渡って雑誌掲載された作品達の寄せ集めと来た。アンバランスな関係の乃至バランス崩した男女の思惑サスペンスが大勢。中途半端に無理のある設定が多い上、どれもガツンとは来ない反転結末で読み捨て向けだが、4.48の四捨五入で4点に落ちるのが惜しまれる程度の魅力は有る。これも京太郎の底力。
しかしながら、イカす京太郎、良い京太郎、強い京太郎を読んで欲しいファンとしては、人には薦められない。

ホテルの鍵は死への鍵/歌を忘れたカナリヤは/ピンクカード/仮面の欲望/優しい悪魔たち/裸のアリバイ/危険なサイドビジネス/水の上の殺人/危険な道づれ/モーツァルトの罠/死体の値段.
(角川文庫)

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