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ミステリの祭典

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ベートスンの鐘楼
影の探偵と根津愛シリーズ

作家 愛川晶
出版日2004年05月
平均点7.00点
書評数2人

No.2 5点 虫暮部
(2024/03/28 13:31登録)
 ノベルス版で550ページの長大さが、物語のエッセンスに対してあまりに過剰。重複部分も少なくなく(敦己の葛藤とか)、整理が下手。普通サイズの長編なら残していい表現でも、この長さだと余計な装飾に思える。
 ただ、“ベートスンの鐘楼の鐘が鳴っている。あの老人が、生き返ったんだ”――この場面にはかなりびびった。そしてそれは300ページに亘る蓄積あってのことなのも確かで、悩ましいところではある。

 ところで死体消失の謎。目撃者が僅かしかいないし、現場をきちんと再調査するのは困る。つまり、読者は桐野の視点も持てるので驚けるが、それが社会の何処まで広がるかは不確定要素であり、目的と手段が噛み合っていないのではないか。

No.1 9点 北浦透
(2007/12/25 20:14登録)
根津愛は主人公ではないということになっていますが、やはり彼女の魅力は大きいです。
本格ミステリーと堂々と名乗れる作品ではないでしょうか。

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