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ミステリの祭典

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迷宮

作家 中村文則
出版日2012年06月
平均点5.00点
書評数2人

No.2 5点 take5
(2018/09/15 17:30登録)
人間の内面を描こうとして、
それほど深みにたどり着けなかったという感じ。
何故なら登場人物の夫婦の歪みに無理があるからです。

No.1 5点
(2016/07/22 09:51登録)
売り出し中の若手作家さんなので読んでみた。
過去に、ある一家で起きた密室殺人事件「折鶴事件」の解明がテーマになっている。その生き残り女性と付き合っている若い男が主人公であり語り手である。
殺人事件を扱い、探偵や弁護士が登場するから、ふつうに考えればミステリーなのだが、やはり純文学がベースの代物だった。
一人称スタイルだから、語り手のことが気に入らなければ(というかよく理解できん)、入り込んでいきにくいし、テーマとなる殺人事件の背景もいかにも異常っぽい。だから、いろいろと楽しむための障壁があるのはたしか。エンタメ作品ではないから仕方ないか。

起伏も盛り上がりもほとんどない。ただ読みやすいだけ。それでも、後半、事件の核心に迫り、さらに主人公が種々想像していくところは楽しめた。すっきりとした解決とはいえないが、これでもいちおうはクライマックスとはいえる。

著者の作品は英訳版も出版されているとのことだが、こういう作家さんが世界中で読まれて、ノーベル賞候補になったりするのだろうか??

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