死体のC キンジー・ミルホーン |
---|
作家 | スー・グラフトン |
---|---|
出版日 | 1987年10月 |
平均点 | 4.50点 |
書評数 | 2人 |
No.2 | 5点 | レッドキング | |
(2025/05/12 23:09登録) 女探偵キンジー・ミルホーンシリーズ第三弾。今回の依頼人は、故意の事故で記憶の一部を喪失した美青年。失われた自分捜しの探偵仕事が、依頼人の殺害へと反転し、WhoWhyミステリから、死体置き場舞台のホラー風味サスペンスへ。ユニークなシリーズタイトル、第一弾「アリバイ」第二弾「泥棒」は、それほど内容と連結感なかったが、この「死体」は、見事にクリーンヒット(「シ」たいの「シ」ーだし・・(^O^)) 引き続き点数オマケ。 |
No.1 | 4点 | 空 | |
(2016/05/28 16:39登録) 1987年のアンソニー賞を受賞したキンジー・シリーズ第3作ですが、個人的にはグラフトンは受賞作以外(FとH)の方がおもしろく感じたという今までの状態をさらに補強する結果になってしまいました。 いや、7割ぐらいまでは、充分楽しめていたのですが、これから謎が次第にほぐれてくるという段階になってからがどうも間の抜けた感じになっているのです。本筋とは無関係なキンジーの家主の事件はというとそれまでサスペンスフルな場面もあったのに随分あっさりと片付いてしまい、何だか拍子抜けです。メインの依頼人の「自動車事故」の方も、最後の場面はキンジーが明らかに異常な状況であることに気づかないという、あり得ないようなご都合主義に加え、犯人が長時間のんびりしていた理由も全く定かでなく、さらに決着の仕方も妙にあっけないという、冴えない結果になっていました。 |