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ミステリの祭典

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死をもちて赦されん
修道女フィデルマ

作家 ピーター・トレメイン
出版日2011年01月
平均点6.00点
書評数2人

No.2 6点 八二一
(2020/02/13 20:05登録)
古代ケルト、カトリックの派閥、高位の修道女と修道士のやりとり。すべてが興味深い。憶断と偏見を排し、知性と理性に従い、真相にいたる手続きをゆるがせにしないフィデルマのありようは、名探偵の鏡。

No.1 6点 nukkam
(2016/05/25 17:45登録)
(ネタバレなしです) 英国のピーター・トレメイン(1943年生まれ)はアイルランド文化、ケルト文化の研究者としても名高く、7世紀アイルランドを舞台にして修道女フィデルマを探偵役にした歴史本格派推理小説シリーズの時代描写には非常に説得力があります。1994年発表の本書はシリーズ第1作で、歴史上実在した人物が何人か作中に登場していますが誰もなじみがなかったです(笑)。もっともマニアックな歴史知識の披露を目的とした作品ではなく、物語としてしっかりしているので歴史や宗教が苦手な読者でも十分読める内容です。エリス・ピーターズの修道士カドフェルシリーズ作品ほどには人間ドラマとしての面白さに力を入れていませんが、謎解きは本書の方が充実しています。

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