皆さんから寄せられた5万件以上の書評をランキング形式で表示しています。ネタバレは禁止
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留吉さん |
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平均点: 5.40点 | 書評数: 25件 |
No.5 | 7点 | 霧越邸殺人事件- 綾辻行人 | 2005/08/29 18:15 |
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正統派本格と幻想譚の融合を試みたレアタイプのミステリ。
(SFっぽいのは結構あるけど、こういうのは珍しいのでは) 非現実ファクターがロジックに障らずにサスペンスを盛り上げるのに功を奏している。 最終的な動機は苦しい気もするが、これも霧越邸の人知を超えた神秘性がもたらした狂気の発現、ということでアクセプトしていいのではないかな。 また「幕間(一)」は絶妙。 残りの厚さを嬉しく思いながら読めた数少ない一冊。 終わり近くで、冷然たる人生観を持っている(はずの)人物が、告発されたくらいであわてふためくのは何とも滑稽で笑えた。 それに、あの珍妙な名前とあの童謡の関連はわかるよね。 (子供のナゾナゾじゃあるまいし) |
No.4 | 3点 | 暗闇の囁き- 綾辻行人 | 2005/07/28 23:15 |
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児童心理を巧みに練り込み、ミステリアスな童話風に仕立ててはあるが・・・ この作者にしては薄味という印象。 どうせなら、もっと「おどろおどろしく」して欲しかった・・・ていうか、この人にはそれを期待しているのだから・・・ 家庭内にもっと深い事情が潜んでいるのかとも思ったが、結局、子供達のちょっとしたネタ以外は何もなく、ストーリーはシンプルそのもの。 話の展開上、○○が死ななければならなかったのは、あまりにも不憫。 |
No.3 | 5点 | 緋色の囁き- 綾辻行人 | 2005/04/27 20:23 |
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迷路館に続いて(懲りずに?)△△がキーポイントの一つになっているのはイタダケない気もするが、犯行との関連性などの辻褄が合わされているところは面白い。 ミステリとしての評価が高くないのも止むを得ないが、十分mysteryを楽しめる舞台設定、展開になっている。 幻影と狂気、妖美と悪魔性・・・・作者の感性が惜しみなく染み込まれている作品ではないだろうか。 |
No.2 | 4点 | 時計館の殺人- 綾辻行人 | 2004/09/06 15:56 |
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メイントリックの雄大さは認めるが、サスペンス・ストーリーとして生かせていない。「十角館」のネタを時間的に応用したものとも言えるが、あれ程の衝撃は全く受けず「ふ〜ん」で終わってしまう。答え合わせも疲れるばかり。あと、男子学生の格闘、殺害シーンは共犯者の存在を示唆してしまうのではないか?(いないと無理な気がする) |
No.1 | 10点 | 十角館の殺人- 綾辻行人 | 2004/09/04 15:32 |
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純粋に驚けた。自分が買った本屋のミステリーコーナーには「クリスティの『そしてだれも・・』に真っ向から挑む」との宣伝文句があったが、誇大ではなかったと思う。 |