皆さんから寄せられた5万件以上の書評をランキング形式で表示しています。ネタバレは禁止
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よんさん |
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平均点: 6.51点 | 書評数: 79件 |
No.2 | 8点 | ラットマン- 道尾秀介 | 2024/07/17 14:36 |
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結成十四年になるアマチュアロックバンドが練習中のスタジオで、一人の女性が大型アンプの下敷きになって死んでしまう。
その死の謎をめぐって物語が展開する中、ギター担当の姫川の過去と、姫川の彼女である被害者のひかり、その妹でドラム担当の桂の三人の関係が浮かび上がってくる。 過去の事件と現在の事件を呼応させているばかりか、そこに絡む人間相関図まで重ね合わせたり、二パターンの見え方があるはずの絵が思い込みによって一方の見え方に誘導されてしまう心理を物語全体に有機的に絡めている手際が見事。 |
No.1 | 7点 | 雷神- 道尾秀介 | 2022/11/21 13:27 |
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妻の死に関する辛い真相を、幸人は娘の夕見に隠し続けてきた。しかし「娘に真相を明かす」という脅迫電話がかかってきた。密かに苦悩する父に、娘は幸人が三十年前に離れた故郷へ行きたいと訴える。
小さな村で起きた過去の事件に空白を、記憶と記録を頼りに埋めていく。そこから浮かび上がる真相と、その衝撃。作者の技巧の冴えを堪能できる物語である。すべてが収束した後に訪れる最後の一撃も強烈。 |