皆さんから寄せられた5万件以上の書評をランキング形式で表示しています。ネタバレは禁止
していません。ご注意を!
よんさん |
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平均点: 6.51点 | 書評数: 79件 |
No.2 | 6点 | 七度狐- 大倉崇裕 | 2024/10/03 13:33 |
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落語雑誌の編集長と新人編集者の間宮緑がホームズとワトスン役を務める。名跡継承をめぐって開かれる落語一門会の取材のため、ある村を訪れた新人編集者の間宮緑。
豪雨により外界から隔絶された村で、落語家の後継者争いと思われる殺人が相次ぐこの作品、見立て殺人や安楽椅子探偵をはじめとして、本格ミステリの趣向が詰まっている。 |
No.1 | 6点 | 三人目の幽霊- 大倉崇裕 | 2022/12/06 15:02 |
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落語雑誌の新米編集者の緑と編集長のコンビで落語界の事件を解決する。
幽霊は不思議な現象として語られる対象となっているので、これに合理的な解決を与えると場合によっては、幽霊と思ったら実は枯れ尾花、のような興ざめになりかねない。だが本作のように江戸の文化を引き継いでいる落語の中で語られると、少々アクロバティックな推理展開は不思議な現象と相俟ってうまく噺として収まってくれる。 探偵役の編集長に対し、緑は自らが積極的に推理することは少ないのだが、幽霊をはじめとする事件が「お噺」とすれば、緑を介して読者がお噺を聞くという形式になるのも納得できる。 |