皆さんから寄せられた5万件以上の書評をランキング形式で表示しています。ネタバレは禁止
していません。ご注意を!
Kingscorssさん |
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平均点: 6.42点 | 書評数: 96件 |
No.5 | 5点 | 三崎黒鳥館白鳥館連続密室殺人- 倉阪鬼一郎 | 2020/10/28 21:49 |
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初めて氏のバカミスを読んだ人以外には今回も面白味にかけると思う。他の方が既に評しているように、氏のどのバカミスもすべて同じ系統で、トリックの種類や言葉遊びの方法が違うだけでほぼ全部同じ思える。バカミス大好きな自分でも擁護不可なほどのマンネリ感…
トリックのネタはわりと面白いとは思うのだが、完全に無理があるのと、トリックの種明かしが終わってからの待ってました!とばかりの言葉遊びとエピローグのつまらなさは完全に蛇足だと思う。個人的にメタ発言が嫌いなのもあるが、言葉遊びは労力と面白さが完全に釣り合ってない。ドヤ顔で独りよがりの言葉遊びの解答を粛々と読ませれても少しも感動も驚きもない。 氏の他のバカミス全部に言えることだが、言葉あそびの制約のせいで色々と内容をつまらなくせざる得ないのは本当にすごくもったいない。折角の良いバカミスのアイディアがあるのに台無しにしているので、そろそろバカミスネタ一本で勝負してもらいです。 氏のバカミスの中で一番おもしろいと評判だが、個人的には『新世界崩壊』がアイディアといいバカさといい一番だと思う。 |
No.4 | 4点 | 四神金赤館銀青館不可能殺人- 倉阪鬼一郎 | 2020/10/27 11:27 |
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(´ε`;)ウーン… どうなんでしょう、これ?
先に同著者のバカミス、『不可能楽園』『新世界崩壊』『五色沼黄緑館藍紫館多重殺人』を読了している上での感想です。なんというかバカミス何でしょうが、特に面白いところもなく、事件もこのトリックをやりたいために用意しただけの内容が薄いもので、出てくるキャラクターのほぼ全員が完全に名前だけの個性もなく、読み物としてはあまり面白くはないです。 最後に種明かしを聞いても、完全に予想外のものにもかかわらず、特段驚きはせず、ただただそんなだったら無理じゃん…(´Д`)ハァ…と軽く突っ込みたくなるだけで、感動も高揚もなく読み終えました。既に倉坂さんのバカミス三冊も読んでるのもあるとは思いますが。 例の言葉遊びはメタ要素少なめで、量的にも少なくて逆に良かったとは思います。いつも病的にしつこいぐらいに多く、そのせいで肝心の内容のほうがスカスカになるという悪循環でした。ただ、今回、言葉遊びが少ない分事件やトリックが秀逸かといえば、そんなことはなく、相も変わらずスカスカの内容なのがいただけないです。特にひどいと感じたのは金赤館での事件がものの見事に内容がなく、せっかく2つの館の情景、事件が交互に場面が描写されるのに赤金館は空気同様で、こんなに人が死んでるのに誰一人伝わってこず、登場人物がほぼ全員ただの紙上の上の漢字の羅列記号にしか過ぎないという事実のみ実感するという悲しい読後感でした。 バカミスはどちらかと言うと大好きなんですが、倉阪さんのバカミスは仕掛け重視なのかどうも本自体はあまり面白くないやつが多い気がします。こういう仕掛け遊びが好きな方にはピンズドかもしれませんが… |
No.3 | 2点 | 不可能楽園 〈蒼色館〉- 倉阪鬼一郎 | 2020/09/28 15:27 |
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単純に仕掛けを含めて、内容に全く面白いところがありませんでした。つまらない、嫌いとかではなくて、面白味を感じられる箇所が少しもなかったです。
前作『新世界崩壊』はバカミスとしてはかなりいいアイディアだったのですが、今回は何もかもが凡庸で、バカミス好きの自分でもいいところを探すのが難しい始末。 いつもの言葉遊びは個人的に好きではないんですが、その言葉遊びの仕掛けさえダメダメの出来。最後のオチ含めて何もかもも面白くなかったです。。。どうしたんでしょう。。。 言葉遊びの仕掛けのために内容は希薄になるは明白で、その言葉遊びまでダメとなるともう評価できるパートがなく、最低でもこういう言葉遊びは多大な労力をかけるわりにマンネリですし、そろそろやめたほうがいいんじゃないかなぁと思いました。その分、内容だけでバカミスとしての完成度を上げたほうがよっぽど面白い本かけるんじゃないかと思います。 初めて倉阪鬼一郎さんのバカミスを読んだ人ならもう少し点が上がるかもしれませんが、何作も読みこんでる読者には辛い点数になりそうです。 |
No.2 | 5点 | 新世界崩壊- 倉阪鬼一郎 | 2020/09/27 20:22 |
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バカミス大好きという前提での点数付けです。なんというか、ただただ惜しいと思いました。
メインのアイディア自体はバカミスとしてかなり良かったと思うんですが、その後の異様にしつこいメタ視点の解説がいただけない。特に一々ページ数まで指定され、しかもその量が異常に多いので途中からどうでも良くなってきます。多分労力に対して面白さが比例してないかと。 講談社ノベルス特有の2段印刷を活かしたトリックと設定は本当にバカミスらしくてよかったんですが、メタ視点の言葉遊びと暗号の言葉遊びはかなり蛇足に感じました。 最後のレストランの謎もかなり初期からバレバレなので最後にもったいぶって持ってくるようなネタでもない気がし、完全に不要で、言葉遊びのためにどうしても内容が薄くなるぐらいなら、ノベルス版の二段印刷を活かした館のネタ一本だけでもっと話を盛り上げたほうが何倍もいいバカミスになったと思います。 メインのアイディアが素晴らしく良かっただけにもったいないなぁと思いました。 |
No.1 | 3点 | 五色沼黄緑館藍紫館多重殺人- 倉阪鬼一郎 | 2020/09/27 13:11 |
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泡坂妻夫さんのアレで既にこの手の仕掛けは初体験ではないが、完成させた労力にはただただ賛美の拍手を送りたい。
…が、それ以外は少しも面白くなく、小説としてはかなりダメダメレベルでつまらない。仕掛け有りきで作っている話なのである程度はしょうがないとはいえ、最後の方のメタ視点での謎解きに行くまではただただ読んでて苦痛。 個人的にはバカミスはかなり好きなんですが、ここまでメタ視点でどう?この仕掛けすごいでしょ?気づいた?ここにもあるよ!こんなにもあるよ!みたいな書き方されると逆に食傷すぎて嫌悪感が出てきてしまいます。なんというかバカミスというよりは(小説部分がありえないぐらい内容が薄っぺらいのも手伝って)ただの言葉遊びのゲームブックみたいに感じました。 泡坂さんのアレみたいに最後の最後でヒントだけもらってしれっと気づくほうが衝撃が大きいし、効果もあると思うんです。この本みたいに一から十まで作者に教えてもらって解説までされると、親切の押し売りみたいでありがたくはなく、途中からただの自慢に見えてきてしまい、すごいものもすごいと感じなくなってきます。 小説としてはコレでもかと言うぐらい内容がうすっぺらくて1点。仕掛けの労力には+2点の3点で。 |