皆さんから寄せられた5万件以上の書評をランキング形式で表示しています。ネタバレは禁止
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もち吉さん |
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平均点: 7.00点 | 書評数: 17件 |
No.2 | 10点 | らせん- 鈴木光司 | 2019/07/11 09:19 |
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前作リングとは違い、ホラー色は薄れ、SF色の強い作品になっている。とはいえ、後半、女の正体が明かされる場面のような、展開が読めているにも関わらずぞっとさせられるような描写力はさすがである。
個人的にはリングよりもらせんのほうが好きかもしれない。いや、だいぶ好きだ。これはあまりに面白すぎる。 一番感心したのは暗号を解く過程の描写、そして何よりウィルスの「実物写真」を掲載してしまった所だ。これは怖すぎる。SFチックな作品に少なくないリアリティを付与するための本当に秀逸なアイデアである。 |
No.1 | 10点 | リング- 鈴木光司 | 2019/07/11 08:54 |
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文章が、好きなんだな。
無駄な心情描写とかせず、基本的には淡々と情景とセリフの描写だけで進んでいく感じが。 映画化、ドラマ化などもあったが、まぁ小説を先に読んだ者から見たら、あんなのは全くの論外だったね。自分が監督するとしたらどうか、と考えると、到底面白い物が作れるとは思えないので、あれだけヒットするだけのものを作れたことにはリスペクトしているが。 この作品を書いている時にはすでに続編の「らせん」も構想されていたわけだが、にもかかわらず、この作品だけでもちゃんと一個の作品として完成しているのがすごい。前情報がなければ続編がある作品とは誰も思わないだろう。ちなみに「らせん」のほうも、リングを読んでなくても一作品として楽しめる作りになっている。すごい。さらに話の視点もリングとらせんでは全く異なっている。同じ世界なのに。うーんすごい。 数々のメディア展開によって全国民にネタバレしてるも同然の作品で、ここまで読ませる技量は、疑いようもなく本物と言うしかないだろう。 |