皆さんから寄せられた5万件以上の書評をランキング形式で表示しています。ネタバレは禁止
していません。ご注意を!
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YMYさん |
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| 平均点: 5.92点 | 書評数: 394件 |
| No.3 | 5点 | ナッシング・マン- キャサリン・ライアン・ハワード | 2025/10/30 21:23 |
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| ショッピング・モールで警備員を務めるジム・ドイルは、かつて「ナッシング・マン」と世間で呼ばれた連続殺人鬼だった。警察に捕まらず平穏な日々を過ごしていた彼は、ナッシングマン事件の生き残りである女性が一連の事件を取材した本を出版したことを知り戦々恐々とする。
殺人鬼が自身の犯行を検証する実録本を読む、という何とも奇妙な二重構造が面白い。謎を追うスリルと、読み手の不安を煽るサスペンスに満ちた一冊。 |
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| No.2 | 6点 | 56日間- キャサリン・ライアン・ハワード | 2024/10/13 22:37 |
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| 集合住宅の一室で発見された腐乱死体。この事件を担当することになったのは、アイルランド警察のリー・リアダン警部とカール・コナリー巡査部長。彼らの捜査を描く現在パートと並行して進行するのは「50日前」などと題された過去パート。死体発見の56日前、キアラという女性がオリヴァーという男性と出会う。彼らは惹かれ合うようになったが、そんな二人の運命を狂わせたのがコロナ禍だった。
ロックダウン下とはいえ、不自然なほど外出をしたがらないオリヴァー。彼が何らかの秘密を抱えているらしいことは、早い段階で暗示されている。キアラとオリヴァーの探り合いと、現在のパートの事件とがどのように結ぶつくかが読みどころ。 作者がコロナ禍を背景に選んだのは物語に現実味を持たせるための設定に過ぎないようだが、男女の濃密な心理劇にさらなる閉塞感、緊迫感を加味しているのがこの設定であることも明らかだ。 |
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| No.1 | 6点 | 遭難信号- キャサリン・ライアン・ハワード | 2018/10/08 21:09 |
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| 豪華客船を舞台に繰り広げられるサスペンス。ただし、舞台が船に移るのは後半から。
出張でバルセロナに向かった恋人のサラが失踪した。アダムは不安に駆られて彼女の足取りを追う。やがて、サラのパスポートと、彼女の字で「ごめんなさい」と記されたメモが届く・・・。 冒頭から不穏な要素が散りばめられ、不安を煽り立てる。謎と焦燥感で読者を五里霧中に引っ張る。 最終的には、意外な真相が明らかになり衝撃度は高い。 |
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