皆さんから寄せられた5万件以上の書評をランキング形式で表示しています。ネタバレは禁止
していません。ご注意を!
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YMYさん |
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| 平均点: 5.96点 | 書評数: 408件 |
| No.8 | 7点 | 或る家の秘密- スティーヴ・ロビンソン | 2018/05/19 10:52 |
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| 地味に思わせておいて読ませる一冊。
テイトは依頼人の家系図を作る家計調査士。ある富豪の依頼で、一族の記録の奇妙な空白を埋めようとイギリスに渡った彼は、不穏な妨害に遭遇する。今なお、何者かが過去を隠そうとしている。 調査を通じて判断する過去と、それが招いた現代の事件を通じて、一族の歴史を立体的に浮かび上がらせており、謎解きとしても冒険活劇としても楽しめる作品。 |
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| No.7 | 6点 | レイチェル母さん- 本馬英治 | 2018/04/27 20:09 |
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| 主人公は小6の根津。友達は心霊写真を撮るのが趣味の右田だけ。ふたりで「世界の終わり」について話しながら、丘の上の幽霊屋敷行ってみると、優等生の高松がスコップで黙々と穴を掘っていた。シェルターを作るという。
そんな3人が幽霊屋敷で、女の幽霊に出会うところから物語が始まる。女は「沈黙の春」を書いた生物学者レイチェル・カーソンの生まれ変わりだといい、やがて顔を真っ白に塗り、白い木綿のワンピース姿で街をさまようになる。 根津たちはその女と関わるうちに、町の悲鳴に気付く。そしてその悲鳴を打ち消すかのように、町をあげての大きな祭りの話が持ち上がる。 とらえどころのない恐怖の中で、3人の少年は仲間を見つめ、家族を考え、世界に目をやる。彼らを待ち構えているのは、終末なのか、それとも・・・。少年たちの目を借りて、現代の不安を鮮やかに描いている。 |
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| No.6 | 5点 | 無名騎手- 蓮見恭子 | 2018/04/18 21:40 |
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| 女性騎手の紺野夏海が主人公。
夏海は自殺した先輩騎手の死に疑問を抱いた。そのころ、検量室で盗難事件が起きたり、救護室での騒ぎの映像がネットにアップされたり、ありえない誤植がスポーツ紙に掲載されたりするなど、奇妙な出来事が頻発していく。 競馬学校を出てプロになったとしても、やがて花形騎手になるのはほんの一握り。騎乗機会が与えられないまま消えていく騎手も少なくないという。 本作はそんな競馬界の現状を背景にした驚くべき犯罪を扱っている。また、競馬の検量室をはじめ、スポーツ紙競馬欄の制作現場などのディテールが鮮やかに描かれているばかりか、次々に不可解な事件が起こり、その先の展開を読まずにおれない巧みな話運びに仕上がっている。 |
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| No.5 | 6点 | ペナンブラ氏の24時間書店- ロビン・スローン | 2018/04/06 20:50 |
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| 魔法と最新のテクノロジーが混然一体となった不思議な味わいの小説。
失業中の青年クレイがアルバイトを始めた書店は変わっていた。奥に暗号で書かれているらしい本の書棚があり、会員だけが借り出せるようになっている。 好奇心をくすぐられたクレイは、グーグルに勤めるガールフレンドの力も借りて謎を解き明かそうとする。 紙の本を好きな方はもちろん、インターネットにはまっている若者にこそ、ぜひお薦めしたい。 |
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| No.4 | 7点 | ワニの町へ来たスパイ- ジャナ・デリオン | 2018/03/31 09:45 |
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| 主人公のレディングはCIA工作員。任務を超えて大暴れしてしまい、犯罪組織に命を狙われることに。CIA長官は、彼女にしばらくルイジアナの田舎町に身を隠すよう命じる。
自分とは正反対のおとなしい女性を装って静かに暮らすはずだったが、町で彼女を待っていたのは、奇妙な騒動と奇妙な住人たちだった・・・。 強烈なキャラクターと愉快な展開で読ませる、ユーモアに満ちた物語。 |
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| No.3 | 5点 | 誰の墓なの?- ジェイミー・メイスン | 2018/03/26 22:43 |
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| ブラックユーモアたっぷりの作品。
窮地に立たされた人間の焦燥が手に取るように伝わり、随所でニヤリとさせられた。 ラストの追跡劇で活躍する犬には、犬好きならずとも胸がキュンとなるでしょう。 |
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| No.2 | 7点 | 古書贋作師- ブラッドフォード・モロー | 2018/03/19 23:32 |
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| 稀覯本の世界が舞台。有名作家の直筆を偽造する贋作師の変死に始まる物語。
特色はその語り口。被害者と同じく贋作師だった語り手が、不安の中で揺れ動く心情を、時には贋作の価値を、饒舌に語る。 言葉の魔力で読者を幻惑する小説。 |
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| No.1 | 7点 | 殺人者の顔をした男- マッティ・ロンカ | 2018/03/07 21:45 |
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| 失踪した妻を探してほしいという夫からの依頼を受け、ヴィクトルは調査を始める。だが手掛かりはようとしてつかめず、ヴィクトルは大きな陰謀に巻き込まれていく。歴史に翻弄される移民という、いわば弱者である主人公の生きざまが独特の味を醸し出している。 | |||