皆さんから寄せられた5万件以上の書評をランキング形式で表示しています。ネタバレは禁止
していません。ご注意を!
MS1960さん |
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平均点: 6.68点 | 書評数: 37件 |
No.2 | 7点 | 暗黒館の殺人- 綾辻行人 | 2018/02/21 12:44 |
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怪奇幻想小説としては9点、本格推理小説としては5点、トータル7点とした。まず、小説としての着想、構想はすばらしい。長い割りに読んでいても飽きが来ない。但し、本格推理としては買えるのは西館の開かずの間における18年前の人間消失トリックくらい。”視点”なるものが過去と現在を行き来する時点で、本格としては?<以下ねたばれあり>但し、物語の最後で、げんじ=ただのり、ちゅうや=なかむらせいじ、だったり、シャム双生児=既に切り離されていた、などの意外性は豊富。しかし、その意外性は論理の筋道を経た上での意外性、読者の論理の筋道の過程に仕掛けられた罠ではなくたぶんに感覚的なもの。この小説を読んで、龍臥邸事件を思い出した。両者とも小説としては面白いし作者の価値観や関心を思い切り表現しているが、トリックとしてはしょぼいという共通項がある。 |
No.1 | 7点 | 奇面館の殺人- 綾辻行人 | 2017/03/04 19:10 |
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さすがだなあ、というのが感想です。着想、ストーリ、雰囲気、伏線、トリックなど、高い水準の作品です。「人の入れ替えと見せかけて・・」ということなのですが、「人の入れ替え」という流れで凝った作品を作って頂きたくもあったかなあというのも感想です。 |