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ロマンさん
平均点: 8.08点 書評数: 177件

プロフィール高評価と近い人書評おすすめ

No.4 9点 仮面山荘殺人事件- 東野圭吾 2015/10/21 11:50
結婚式の直前に婚約者 森崎朋美 を亡くした樫間高之は、避暑の為に森崎家の別荘に呼ばれる。ところが男女8人が集まって早々、銀行強盗犯が侵入し占拠されてしまう。脱出を試みるも仲間にそれを阻止する者が現れ、強盗犯では成し得ない形で殺人事件も起ってしまう。叙述ミステリーとしてレベル高し。自分は疑いの目で読んでしまったため、かなり早い段階で仕掛けに気づく。随所に細かい伏線があり、それに気がつくと嬉しさが増幅。「フジの登場・描写」は作者が読者に与える最大のヒントか。不信感を感じれば深読みすることになるし、素直に読み進めれば、最後にまんまと騙されることになる。緊張感もあり、男女の心理描写も巧み。楽しめる1冊。

No.3 7点 放課後- 東野圭吾 2015/10/20 19:41
著者の江戸川乱歩賞受賞作品。初期の作品だけに、途中の伏線で結末が予想される。しかし、密室トリックを敢えてアリバイ成立のためのネタにしたり、真相を隠すための行為がいくつもあったりと、構成の凝りようは現在の作品の片鱗を窺わせる。読んでいて素直に楽しめた。動機については現実社会でも、くだらない理由で殺人が起きるので悪いとは思わなかった。

No.2 10点 容疑者Xの献身- 東野圭吾 2015/10/20 17:28
圧倒的なトリックで本格ミステリとしての存在感を見せつけながらも、決して物語をおざなりにすることなく重厚な人間ドラマを描き出し、読者に大きな驚きと感動を与えている。この作品はミステリ小説でも恋愛小説でもなく、まさに「容疑者Xの献身」について書かれた小説であったのだと感じた。悲哀に満ちた結末が強く胸を打つ。リーダビリティの高さもさすがである。なぜ東野圭吾がこれほど多くの人に読まれているのか、その答えを見つけられたような気がする。

No.1 9点 悪意- 東野圭吾 2015/10/20 16:26
完全に野々口(東野圭吾)の手のひらで踊らされた。前半で、こんなにさくさく解決していくのに、本の後半には何を書く必要があるんだと思ってしまった。推理が急変していく、加賀が指摘した4つの違和感。確かに、最初にその箇所を読んだときに、自分も若干感じてたなと思った。でも、なぜ違和感だと思ったか、それが何を意味しているのかっていうのには、全く考えも及ばなかった。久々に大どんでん返し(自分の予想を大きく裏切る)の真相にビックリ。「悪意」は、途中まで日高のものだと思っていたが、野々口のものである方がすごく根深い。

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ロマンさん
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採点傾向
平均点: 8.08点   採点数: 177件
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