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ロマンさん
平均点: 8.08点 書評数: 177件

プロフィール高評価と近い人書評おすすめ

No.4 7点 殺人方程式- 綾辻行人 2015/10/21 07:06
首なし死体、視線の密室、意外な犯人…と盛り沢山のミステリ。死体が苦手ですぐに具合が悪くなってしまう刑事、トンデモ推理を披露しまくる奥さん、弟のふりをして現場に出入りしまくる自由過ぎる双子の兄…とユーモアもたっぷりでテンポも良く、気軽に楽しめた。トリックはそんな馬鹿な…というような大掛かりなものだが、犯人のある事情と照らし合わせると、なるほど合理的と思える部分もあり、ただ無理矢理大物トリックをぶち込んだだけではないのは見事。『方程式』がまさに教科書に書かれているような『方程式』だったのにはビックリ。

No.3 8点 迷路館の殺人- 綾辻行人 2015/10/20 19:56
推理作家達が集まる地下の迷宮。館の主の死から始まる劇的な幕開け、見立て殺人によって次々と退場していく作家達、迷路に仕掛けられた冒険小説的なサスペンスと盛り上がる展開の連続でわくわくしながら頁をめくった。冒頭で示されるフーダニットと、作中作と作中作中作による何重もの入れ子構造に何が現実か判断がつかずに惑わされる。意外な真相による驚きも強くて見事に騙された。若干アンフェアなのが欠点。情景描写が少ない代わりに館の雰囲気というのが出ていて、怪奇的な装飾にぞわぞわとした。シリーズ3作の中ではお気に入りの一作。

No.2 10点 時計館の殺人- 綾辻行人 2015/10/20 13:21
館シリーズ五作目。 緻密に計算された<時>を題材にした本格ミステリである。先ずは巧妙に練り上げられたトリックを、物語の引き立て役として使い捨てる氏の大胆さに驚愕するだろう。そして、結末を予測した読者を困惑させる、あまりにも普通過ぎる結果にたどり着いた瞬間に、物語の初めから終わりまで流れ続ける<時>が文字通り音を立てて崩れていくのである。

No.1 10点 十角館の殺人- 綾辻行人 2015/10/20 12:11
大分県の東岸S半島J崎、ひなびた港を出発し沖合約5キロに浮かぶ角島に向かうK大ミステリー研究会のエラリイ、カー、ルルウ、ポウ、アガサ、オルツィそしてヴァン。そこには十角形の奇妙な館「十角館」がある。昨年この島では、凄惨な事件が起こっている・・角島青屋敷謎の四重殺人。屋敷は炎上、主の中村夫妻、使用人夫妻は惨殺。失踪した庭師の犯行が疑われたが未解決となっている。一週間の滞在を心待ちの学生達、しかし左手首を切断され絞殺死体となったオルティが発見されるがそれは始まりに過ぎなかった。連続殺人の謎、結末は衝撃・・ ・

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