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了然和尚さん
平均点: 5.53点 書評数: 116件

プロフィール高評価と近い人書評おすすめ

No.5 5点 悔恨の日- コリン・デクスター 2015/11/05 22:49
モース警部最後の登場作です。モース警部最後の事件とはタイトルされていません。なんせ「XXX最後の事件」の場合は犯人はXXXな訳ですから。 ところが、序盤よりXXX最後の事件っぽく匂わせてくれてます。 で、メインの事件の犯人は、後期の他の作品のように、『あ、それもありね。どうでもいいけど」みたいな感じで終わりますが、「XXX最後の事件」のパターンを踏まえて、作者のひとひねりが炸裂します。(アクロバチックとまでは言わないが。)
 ところで、今年の夏はサントリー山崎蒸留所に見学に行きました。それからモルトウイスキーに興味を持ち、ちょっと勉強しましたので、銘柄が多く出てくる本シリーズは楽しめました。
そして、モースの末期の水はグレンフィデックでした。この、まあありふれたシングルモルトを目にするたびにモースを思い出すことになりそうです。 

No.4 4点 死はわが隣人- コリン・デクスター 2015/10/28 17:21
モーズ作品中では最もイマイチ。特に1件目の殺人の起こる前半部分が面白くない。前作から、作品中の謎よりモースの健康が気になって読んでいたせいか、中盤の後半で入院(糖尿病なんや)したあたりからテンポが良くなり、ちょっと面白くなります。(相変わらず他人事とは思えんな)
 結局、平凡な替え玉によるアリバイトリックとか、いつもにも増してどうでもいい真犯人とかで評価は低くなりますね。ま、シリーズも残りあと1冊ですので頑張ります。

No.3 5点 カインの娘たち- コリン・デクスター 2015/10/27 11:08
ミステリーの内容よりも、モーズの病状の方が印象に残ります。年齢と生活ぶりが他人事とは思えないので。謎の構図は意外と深く、単純なトリックではないのですが、うまく生きていない気がして残念です。それにしてもデクスターの作品は(前にも書いた気がしますが) 死が頻繁に出てきます。事件による死以外に、自殺、事故死、病死など出てきて、作品を暗い雰囲気にしています。ホームズと並ぶ人気というのがよくわからないですね。テレビシリーズの影響なんでしょうか?(こちらは見たことないです)

No.2 5点 森を抜ける道- コリン・デクスター 2015/05/26 17:16
すでに過去に使ったような手品でしたので、途中でネタはばれました。もっとも、作者の複雑な文章や展開は、ある程度推測ができていないと読みにくいので、マイナス点ではないですね。好みでマイナス1点しましたが、それは、あまりに無意味な死(自然史、事故死、自殺)が多いと感じたからです。それにしても、デクスターの登場人物は皆さんよく飲みますよね。

No.1 6点 消えた装身具- コリン・デクスター 2015/05/24 19:18
モース警部もの9冊目ですが、1、2作目よりは落ちますが、3〜8作目よりは良かったような気がします。バスツアーの座席順まで仕込みがあって、本格度も高いです。何か名取裕子が出てくるテレビの2時間ミステリーを思わす内容、展開で理解はしやすかったのですが、陳腐な感じでした。原題は事件の解決にも登場する重要なワードなので、「消えた装身具」という題はどうなんでしょうかね。

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了然和尚さん
ひとこと
本格ミステリーを中心に研究しています。
古典のビッグ4である クリスティ、クイーン、かー、クロフツを再読を含めて全部読破が目標です。

「気ちがいじゃが仕方がない。」
好きな作家
採点傾向
平均点: 5.53点   採点数: 116件
採点の多い作家(TOP10)
アガサ・クリスティー(30)
カーター・ディクスン(15)
松本清張(13)
ジョン・ディクスン・カー(10)
F・W・クロフツ(9)
エラリイ・クイーン(8)
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コリン・デクスター(5)
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