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mozartさん
平均点: 6.02点 書評数: 205件

プロフィール高評価と近い人書評おすすめ

No.5 6点 翼がなくても- 中山七里 2023/11/04 20:52
ミステリーとしてはほとんど想像通りの展開だったので安心して読めました(と言ってもこの作者のことだから最後に何かどんでん返しが待っているのかも知れないとページが残り少なくなってからちょっとハラハラしましたが)。

沙良のキャラはちょっと誇張されていますが、二十歳そこそこの若者であればあのような「凝り固まった」考えに囚われてしまうものなのか、と思わせておいて最後は…、というのもベタベタの展開だったのに感動してしまいました。

No.4 6点 ヒポクラテスの誓い- 中山七里 2023/10/28 15:09
法医学教室が舞台でもグロい描写はそれほどでもなく医療用語も簡単な説明とともに適度に使われていて読み辛いことはなかったです。

教授が学問的好奇心(真実の探求)を人間の感情より優先するキャラで、何故か隠微された真相を嗅ぎつける超人的な能力があって時には法的手続を無視するような傍若無人の振る舞いも決して誤りは犯さない(結果オーライ?)、というのがちょっと鼻についていたのですが、最後になって実は極めて人間的な感情がその裏に隠されていたことが分かってほっとしました。
最後の主人公を受け入れるところはベタ過ぎましたが。

No.3 7点 贖罪の奏鳴曲- 中山七里 2018/08/28 18:20
図書館の予約の都合上「追憶~」、「悪徳~」と読んでからこの「贖罪~」を読むに至りました。法廷でのどんでん返し、その後のさらなる真相の提示など、本シリーズに共通するもの(お決まりのパターン?)で、これらについては文句なく楽しめました。ただ、最初に読んだ「追憶~」で主人公の(表面上の)キャラクターが刷り込まれていたので、医療少年院時代のエピソードは意外と「普通」でむしろ新鮮でした。もっと暗く屈折した心情の揺らぎや変容がその後の彼の行動原理つながっているのかと思っていたのですが・・・。

No.2 7点 悪徳の輪舞曲- 中山七里 2018/08/17 16:02
「追憶の夜想曲」がとても面白かったので本作を読みました。本当は「贖罪~」と「恩讐~」を先に読むべきなのかも知れませんが、図書館での予約の都合上やむを得ず・・・。
およそ不可能と思われる無罪判決を主人公の「前歴」との関係を絡めながら土壇場で勝ち取るというパターンや、その裏に潜む切なくも重い「真実」など、「追憶~」と同様ですが、最初の場面につながる「どんでん返し」はちょっと迫力に欠ける感が否めませんでした。妹の依頼による母親の弁護という特殊なシチュエーションの中で困惑していた主人公が最後に倫子に口走った言葉が実は一番の「どんでん返し」だったのかも。

No.1 8点 追憶の夜想曲- 中山七里 2018/08/05 20:50
御子柴礼司モノとして前作や次作(次々作)があることを知らずに本作を読み始めてしまいました。主人公の「特異」なキャラ設定やその極めて不透明な行動原理にモヤモヤ感を抱きつつ、緊迫したストーリー展開にグイグイ引き込まれて、気が付いたら一気読みしていました。本「犯行」の背景にある「おぞましい行為」についてはやや生理的に受け付けないものがあるのですが、伏線の回収や不可能と思われた状況が見事にひっくり返る結末など、大いに感服させられました(細かな点で気になる箇所がいくつかあったのも事実ですが)。前作(や次作・次々作)も是非読んでみたいと思いました。

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mozartさん
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