皆さんから寄せられた5万件以上の書評をランキング形式で表示しています。ネタバレは禁止
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こうさん |
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平均点: 6.29点 | 書評数: 649件 |
No.2 | 7点 | 冤罪者- 折原一 | 2009/11/14 02:13 |
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フェリース・ピカーノの「透きとおった部屋」の本歌取りをしていると思われる作品ですが本家より冤罪者の方がひねりがあり楽しめた覚えがありますがこの作品あたりから叙述作品としての衝撃は落ちてきた気がします。折原氏のガイド本でのお薦めを読むと過去の海外作品を初期作はうまくモチーフ、ヒントにしていたのだろうな、と思います。
数年前の「タイムカプセル」あたりまで読んでいましたが2000年代に入って低調なのが残念です。 |
No.1 | 9点 | 倒錯の死角−201号室の女−- 折原一 | 2008/05/28 00:08 |
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初めて読んだ折原作品でした。折原一の登場で叙述、倒叙作品が見直されたといっても過言ではないと思います。折原作品を読んでからリチャードニーリィの存在を知り中町信の存在を知りました。それまで個人的にはバリンジャー、カサックくらいしか知りませんでした。
中町信以上に叙述トリックオンリーなので読みなれると明らかに折原作品での犯人くさい登場人物がわかる作品もありますがこの作品は良く出来ていると個人的には思います。 ただ叙述トリックオンリーなのでどうしてもバリエーションは少なくまた狂人を作品内によく登場させ、傍点を使用する騙りを頻繁に使用するのでフェア、アンフェアで分かれる所もあるかと思いますが個人的には折原作品はそういう作風と認めながら楽しめました。 明らかに最近の作品は質が落ちていると思いますが少なくとも初期長編はいずれも良作と思います。 他作品も同様ですが本当に狂人が多く感情移入させやすいメインキャストがほとんどいないのは難点でしょうがそれも作品、トリック成立のためには仕方ないかなと思います。 |