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あびびびさん
平均点: 6.33点 書評数: 669件

プロフィール高評価と近い人書評おすすめ

No.49 7点 天使の囀り- 貴志祐介 2009/06/04 00:02
宿主という言葉から連想するそれは知っていたが、こんな世界があるとは…。
ある意味ミステリーではなく、明日にでもこんな事件が起こりそうな、いやすでに深く潜行しているかも知れない。

そんな身近な恐怖。

No.48 6点 青の炎- 貴志祐介 2009/06/03 23:59
ネタばれです。いや、そんな物語だから同じことか…。

家族にとって邪魔な男の殺人計画を練る若き主人公、最初から最後までその息遣いが聞こえて来る。

No.47 8点 制服捜査- 佐々木譲 2009/02/28 11:51
「このミステリーがすごい」の第二位。短編(中篇?)5編からなるシリーズだが、北海道のある田舎町に駐在勤務した主人公が、制服がゆえに捜査ができないジレンマをそのつど解放していく過程は胸がすく思い。
ササキジョーらしい軽妙な文章で一気に読める。

No.46 6点 天使のナイフ- 薬丸岳 2009/02/13 10:34
デビュー作でありながら「江戸川乱歩賞」を獲得。
しかも他の追随を許さないブッチギリの評価だったらしい。

一応少年犯罪がテーマだが、現代社会の深淵を垣間見せて
手に汗握る力作に仕上がっている。次の作品も読みたい。

No.45 3点 キャッツアイころがった- 黒川博行 2009/02/04 13:43
サントリーミステリー大賞に2度佳作に選ばれ、三度目の挑戦で大賞に輝いた作品。それまで刑事役に華がないなどの理由で佳作に甘んじていたが、探偵役を女子大生にしてようやく念願を果たしたとある。

この作者の持ち味は軽妙な会話にある。関西弁が苦手な方でもリズム良く進行するのではないかと思います。

No.44 6点 我らが隣人の犯罪- 宮部みゆき 2009/01/18 11:29
火車にしても魔術は囁くにしても、そしてこの短編集にしても、途中までは夢中になって読むが、どうもラストが合わない。「我らが隣人の犯罪」はまずまずだったが,{サボテンの花」は途中で結末が分かったし、最後の「気分は自殺志願」に至ってはなんの落ちもなく、終わった感じである。
ただ、一作品ずつ個性があったのは良いと思う。

No.43 8点 警官の血- 佐々木譲 2009/01/05 13:59
三代続く警官一家の大河的ドラマ。直木賞の候補になったが、さすがササキジョーというべき緻密さと構成力で引っ張り、読ませる。今度映像化されるらしいが、三代に渡る時代的背景と人物描写がいかにも楽しみ。

No.42 3点 償い- 矢口敦子 2009/01/03 13:03
元医者のホームレスが、以前、偶然通った町で性的異常者から救った少年と出会い、その周囲の事件に関わるストーリーだが、どこかしっくりしないまま物語が終わったような気がした。「償い」という題名はどこから来ているのか?

No.41 7点 不夜城- 馳星周 2009/01/02 11:18
新宿歌舞伎町を巡る台湾、北京、上海、さらに福建省マフィアの勢力争い。その中で日本と中国系の半々(ハーフ)である
主人公が虚々実々の駆け引きをして生きながらえて行く物語である。
ミステリーというより、裏切り的な心理戦の応酬が日本人にはない残忍さを伴って興味深い。常に崖っぷちという設定が、
リアルでスピード感を醸し出している。
しかし、歌舞伎町はもはや日本ではないね?

No.40 8点 臨場- 横山秀夫 2008/12/13 12:25
この作者の短編集は外れがない。
今回はアウトローの検死官が主人公で、類稀なる検死能力を発揮して事件解明のお膳立てをする。
私生活、言葉使いはヤクザ並で、上司から煙たがられているが、部下からは信頼されており、あくまでも自分のスタイルを崩さない。

物語りも推理する部分がたくさんあり、警察内部の事情も絡んで本当に楽しめる。

No.39 6点 私が殺した少女- 原尞 2008/12/10 13:15
レイモンドチャンドラーの長いお別れを呼んで感動し、
音楽家からミステリー作家になったそうだが、その雰囲気は
十分ある。極端に遅筆ということだが、一行一行にその流れを
作らなくてはならないから再読の連続ではないだろうか。

最後のどんでん返しがなければテレビ放映のミステリーだが、
ハードボイルドでここまで落とし込んだ作品は珍しいのではないか。お薦めの作品だと思う。

No.38 6点 毒猿 新宿鮫II- 大沢在昌 2008/12/05 15:09
なかなか緊迫感があり、全体の流れも良し。
しかしこれはミステリなのだろうか?Vシネマあたりで
出くわしそうなアクション映画…。

No.37 5点 イニシエーションラブ- 乾くるみ 2008/12/05 12:58
ネタばらしの感あり注…葉桜の季節に~と同様の読後感。共通点はどちらも映○にはできない。
しかし自分はえらそうなことは言えない。読み終わった後も???だったから。後で読み返してああ、そういうことだったんだと思ったが、瞬間に理解できなかったせいか、驚愕というより、頭をポリポリ掻いただけ。
自分的には十角館の方が戦慄の一言だった。

No.36 7点 火の粉- 雫井脩介 2008/11/30 12:03
隣人の恐怖を克明に描いたサスペンスだが、この手のものは映像より、小説の方が怖い。
ただそれだけの題材なのに、ここまで書き切るのは小説家としての資質そのものだと思う。

No.35 5点 有限と微小のパン- 森博嗣 2008/11/27 12:22
PC関係に疎いので文中の表現はほとんど理解できなかったが、文庫で850ページあるにも関わらず、楽しく読めた。
トリックそのものはなるほどなと思ったが、犯人の動機があまりにも弱すぎる気はした。とは言うものの、所詮、天才同士の解釈であり、あの程度が相応しいのかも。

No.34 4点 牙のある時間- 佐々木譲 2008/11/16 11:35
狼は群れで生活する…。そして必ずそこにはリーダーがいる。都会の煩わしい生活に見切りをつけた夫婦が北海道に移り住むが、隣人は狼的な支配者だった。いつのまにかスワッピングが正当化され、移り住んだ夫は最後には少女変死事件の犯人にされてしまう。いや、その点は曖昧で、ひょっとすれば自分が殺した可能性も…。ミステリより、ホラーの要素が強い佳作。

No.33 4点 夜にその名を呼べば- 佐々木譲 2008/11/15 13:02
現在警察もので見直されている作家だが、国際的なミステリーも得意分野。ベルリンの壁が崩壊前後の物語だが、なかなか読ませる。
この作家は、流れるような文章が生み出すリアルさとスピード感が鮮烈。まず外れがないので、また本屋に行って佐々木譲の名前を探してしまう。

No.32 1点 黒死館殺人事件- 小栗虫太郎 2008/11/04 10:37
この本を読むは自分はいかにも力不足と感じた。
ゲーテやアィンシュタイン的解説や、中世ヨーロッパの
悪魔術、宇宙的解析などチンプンカンプン。
文章も独特で、一行一行が難解。
解説者の「合う人と合わない人がいる」という見解は
納得したが、あまりに作者の知識容量が多く、
圧倒されっぱなしだった。

No.31 2点 行きずりの街- 志水辰夫 2008/10/31 12:38
ほとんどなんの意外性もなかった。
おそらく、映像になってもインパクトに欠けるのでは…。

どちらかと言えば、恋愛小説ではなかろうか。

No.30 2点 殺人の門- 東野圭吾 2008/10/31 10:37
東野作品はなんでも好きですが、これはひどかった。
最後まで読むのが辛く、しかもやたら長い。

作者も迷走したまま書いたのでは…。

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あびびびさん
ひとこと
仕事が専門紙を作ることだったので、いつも目が腫れて活字を見ること自体が苦痛だったが、旅をするようになり、移動時間に読むようになった。

今では家に未読の本が4.5冊ないと落ち着かない。
好きな作家
アガサクリスティ。ミステリ界の宝石箱。色々な輝きを持った作品がある。
採点傾向
平均点: 6.33点   採点数: 669件
採点の多い作家(TOP10)
アガサ・クリスティー(59)
ロバート・B・パーカー(23)
ジェフリー・ディーヴァー(21)
鮎川哲也(19)
エラリイ・クイーン(19)
東野圭吾(16)
ピーター・ラヴゼイ(16)
ローレンス・ブロック(15)
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