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[ 警察小説 ]
二万パーセントのアリバイ
越谷友華 出版月: 2014年08月 平均: 5.00点 書評数: 1件

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宝島社
2014年08月

No.1 5点 2017/11/21 23:03
第12回(2013年)「このミス」大賞応募時には『生き霊』のタイトルで、その段階では刑務所に服役中でアリバイを持つ男の生霊が殺人を起こしたように見せる演出がされていたそうです。その後大幅に改稿された上で出版されているので、印象はかなり変わっているのでしょう。
その印象ですが、ジャンル分けの難しい作品になっています。小児殺人事件の現場付近にあったティッシュに付いていた精液のDNAが、16年前に起こった全く同じ手口の殺人事件犯人として服役中の男のもので、その時も同じように精液が決め手になっていたという、提出された謎はおもしろいのです。しかしなぜ全く同じ手口で不可能犯罪を演出したのかという、パズラーなら非常に重要な部分が、犯人の殺人動機に一応結びついてはいるものの説得力がありません。またアリバイトリックも、どうということはないものです。
一方、服役中の男たちを描いた部分は実に楽しく読ませてくれる作品でした。


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越谷友華
2014年08月
二万パーセントのアリバイ
平均:5.00 / 書評数:1