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[ サスペンス ]
猿の証言
北川歩実 出版月: 1997年08月 平均: 5.00点 書評数: 1件

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新潮社
1997年08月

新潮社
2000年04月

文藝春秋
2010年10月

No.1 5点 2020/07/09 22:54
医学というより細胞学、遺伝学等の生命科学を駆使する覆面作家の長編第4作は、チンパンジーの知能、さらに半ば近くになって浮上するヒトとチンパンジーの雑種をテーマにしています。作中ではチンパースンと名付けられたこの雑種は、人工的な生殖技術を使えば可能とする説が、正しいのかどうかはわかりませんが。ただ、この作者はSF的な解決を持ち出してくることはない(少なくともこれまで読んだ3冊では)ので、常識的な科学の範囲でどう決着をつけるのかが興味の中心です。
最後の方で次から次へと意外な展開になり、真相がどうなっているのか掴みにくいのですが、本作ではその意外性のほとんどが、登場人物がそれまで隠していたことを語り出すことによって起こっているのが、不満なところです。結末は少々後味の悪いものになっていますが、だからこの後どうなるの、という気もしてしまいました。


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北川歩実
2010年05月
熱い視線
平均:5.00 / 書評数:1
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1997年08月
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