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[ 冒険/スリラー/スパイ小説 ]
いかさま
矢月秀作 出版月: 2004年10月 平均: 6.00点 書評数: 1件

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桃園書房
2004年10月

No.1 6点 2018/07/03 21:46
大阪で藤堂よろず相談所をやっている藤堂廉治が活躍する4編のバイオレンス・アクション連作です。廉治はやたら喧嘩の強い直情的な男で、相棒と言うか部下の江尻三吾と依頼人との会話で、「豪快な方ですね」「ただの調子のええオッチャンですわ」と言われる難波ヒーローです。3編では東京にも行くのですが、大阪弁まる出し。その東京の方にいるのが三吾のメル友であり、廉治が「わしより無茶やりよるで」と驚くような暴力派元女刑事の中島満留。
最初の『猥褻ファイル』の話はあまりにストレート、最後の『錆びついた糸』は廉治の過去と絡めて大仰なメロドラマを展開して集中最長ですが、これも筋書きはごく単純です。中間2編はひねりを加えていて、『ダブルフェイク』では第1章の後依頼があった時点で、これは意外性狙いかなとわかります。『オヤジ狩り』はクライマックスになる経緯にちょっと無理があるかな。


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矢月秀作
2004年10月
いかさま
平均:6.00 / 書評数:1
1994年04月
冗舌な死者 監察医の事件簿