海外/国内ミステリ小説の投稿型書評サイト
皆さんから寄せられた5万件以上の書評をランキング形式で表示しています。ネタバレは禁止 していません。ご注意を!

[ サスペンス ]
神話の島
久綱さざれ 出版月: 2007年06月 平均: 6.00点 書評数: 1件

書評を見る | 採点するジャンル投票

画像がありません。
東京創元社
2007年06月

No.1 6点 2019/03/17 09:40
「犯人が人間でないミステリーという意味でのミステリー・ホラーを目指しています」という作者の第3作ですが、本作ではマラリア(と思われる病気)の発生の他、死亡原因に疑問のある事件が2件起き、どちらの死も人間による殺人なのかどうかが問題として提起されることになります。
舞台となるのは、イザナミノミコト、イザナギノミコトによる国生み神話に出て来るオノゴロ島を思わせる名前のどこか南の方にある御乃呂島(おのろとう)です。神話・伝説と現実の事件とを組み合わせているわけですが、いくら辺鄙な島(携帯電話の電波がつながらない場所)とは言え、現代とは思えない島の老人たちの迷信にとらわれた旧弊さは、ちょっとどうかとも思えます。また船は自動車などと違って基本を知らなければ操縦が絶対無理なものなのかとか、疑問な点はいくつかありますが、ストーリーはなかなかおもしろくできています。


キーワードから探す
久綱さざれ
2007年06月
神話の島
平均:6.00 / 書評数:1