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[ 本格/新本格 ]
大庭武年探偵小説選Ⅰ
論創ミステリ叢書
大庭武年 出版月: 2006年12月 平均: 7.00点 書評数: 1件

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論創社
2006年12月

No.1 7点 2013/12/06 22:57
作者はむしろ純文学を志していたそうですが、坂口安吾や福永武彦みたいなわけにはいかず、現在知られているのはほとんどミステリ系作品のみのようです。ただしミステリはこの第1集を読む限り、その2人の文豪以上とも思える厳格な謎解き派。ディケンズの『二都物語』が卒論テーマだったのも、ミステリ好きであることを窺わせます。
それにしても、これにはかなり驚かされました。最初の『十三号室の殺人』は中編ですが、作者が住んでいた大連を舞台に、異国的雰囲気のホテルで起こった密室殺人で、トリックはカーをも思わせるアイディアなのです。1930年雑誌『新青年』の懸賞募集に投稿した作品ですから、カーのデビュー年ですよ。さすがにフェアプレイは完全に守られているわけではありませんが。
他の作品もホームズものを元にかなりひねりを加えたり、笹沢左保の某長編と同一原理トリックとか、ほとんどバカミス系など、それぞれに読みどころがありました。


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大庭武年
2007年01月
大庭武年探偵小説選Ⅱ
平均:6.00 / 書評数:1
2006年12月
大庭武年探偵小説選Ⅰ
平均:7.00 / 書評数:1