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[ 本格/新本格 ]
鬼に捧げる夜想曲
神津慶次朗 出版月: 2004年10月 平均: 5.00点 書評数: 1件

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東京創元社
2004年10月

No.1 5点 2012/04/28 09:51
昭和21年、鬼女伝説のある孤島を舞台に、婚礼を挙げたばかりの新郎新婦が密室で惨殺された…
というわけで、『獄門島』+『本陣殺人事件』ですかと思っていたら、『本陣』が実際にあった事件という設定になっているという横溝正史ワールドべったりです。さらに『蝶々』まで引き合いに出して。
長さはたぶん『犬神家の一族』と同じぐらいでしょうか。しかしそれにしては、事件の進展や捜査過程はずいぶん単純です。本作については文章をけなしている評をかなり見受けますが、この程度の内容でここまで引き伸ばせたという点では、文章力はそれなりにあると思います。わざと古めかしい文体にしているのですが、読みにくいところはありません。時たま珍妙な表現は出てきますが。
全体の2/3ぐらいのところで説明されるダミー・トリックがバカバカしいおもしろさなので、むしろこれをメインにした方がよかったかもしれません。


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神津慶次朗
2004年10月
鬼に捧げる夜想曲
平均:5.00 / 書評数:1