皆さんから寄せられた5万件以上の書評をランキング形式で表示しています。ネタバレは禁止
していません。ご注意を!
[ 本格/新本格 ] 約束の小説 |
|||
---|---|---|---|
森谷祐二 | 出版月: 2020年03月 | 平均: 5.00点 | 書評数: 1件 |
原書房 2020年03月 |
No.1 | 5点 | 空 | 2023/11/20 23:48 |
---|---|---|---|
2019年ばらのまち福山ミステリー文学新人賞を受賞した作品です。
いわゆる典型的な館ものですが、ところどころに小説家を志す少女の話がはさみ込まれ、それがどうつながってくるのかが問題になってきます。館もの殺人事件の方は、類型的であることを利用した「動機」が用意されていますが、これはいくらなんでもという気がします。犯人の最後の行動も無茶。密室殺人のトリックは、島田荘司系ではあるのですが、そこまでぶっとんだところがないため、あまり感心しません。作者の医療関係の知識羅列は、まあおもしろいと言う人もいるかもしれません。 悪口ばかりのようですが、二つの部分のつなげ方には、なるほどと納得できましたし、最後の探偵の手紙はちょっと感動的です。 ところでこの作者、ヘヴィメタルのマニアでもあるんでしょうか。海外の有名バンドから日本の人間椅子等の名前まで出てきます。 |