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[ サスペンス ] ファントム・ピークス |
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北林一光 | 出版月: 2007年11月 | 平均: 6.00点 | 書評数: 1件 |
角川書店 2007年11月 |
KADOKAWA / 角川書店 2011年10月 |
No.1 | 6点 | 空 | 2022/04/04 23:28 |
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映画『CURE』等の黒沢清監督による文庫版巻末解説を読むと、作者は元映画宣伝会社に勤めていたそうですが、その中でスピルバーグの良さも語られていて、同監督作品名は一切出てきませんが、本作を読んでみるとプロローグから明らかに『ジョーズ』の山中バージョンだとわかります。『ジョーズ』と違うのは、半ばまで長野県の山に出没するそいつの正体がわからないことで、実在の動物かどうかさえ不明です。
まあ、正体そのものには意外性はないですし、伏線はあからさまですが、どこからそいつが現れたのかは工夫されています。実際のところ、後半はエスカレートしていくパニック・シーンと、そいつの出自捜査とが並行して描かれていくことになります。さらに最後の「対決」部分もうまく考えられています。そのような意味でミステリ的興味をも兼ね備えた…ホラーと言うかサスペンスと言うか、そんな作品です。 |