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[ 時代・捕物帳/歴史ミステリ ] 有楽斎の戦 |
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天野純希 | 出版月: 2017年08月 | 平均: 6.00点 | 書評数: 1件 |
講談社 2017年08月 |
講談社 2020年03月 |
No.1 | 6点 | 小原庄助 | 2017/11/11 10:27 |
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本書には短編6作が収録されている。そのうちの3作で主人公を務めのが織田有楽斎。織田信長の弟でありながら、戦が嫌いで、茶の湯を愛する。戦国武人から臆病者として、侮られている人間だ。
その有楽斎が、本能寺の変、関ケ原の戦い、大阪の陣という戦国の転換点で、ぶざまな姿を見せ続ける。でも、それがいい。荒々しい戦国時代になじむことが出来なかった有楽斎が、最後に得た希望から、人の生きる意味が見えてくるのだ。 さらに有楽斎の人生に重ね合わせるように、本能寺の変に遭遇した博多商人の島井宗室、関ケ原の戦いを引っかき回す小早川秀秋、大阪の陣で失意にまみれる松平忠信の物語が収録されている。 これにより戦国時代が、立体的に感じられるようになっているのだ。各作品の面白さは当然として、ユニークな構成が、本書の価値をより高めているのである。 |