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[ 本格/新本格 ]
春夏秋冬殺人事件
斎藤栄 出版月: 1982年06月 平均: 5.00点 書評数: 1件

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双葉社
1982年06月

双葉社
1984年12月

双葉社
1985年10月

祥伝社
1995年04月

No.1 5点 kanamori 2016/02/08 18:26
横浜市郊外の太陽台団地に住む美大の助教授・菊水桂二郎は、素人の名探偵として警察も一目置く有名人。特技の読唇術を活かして、今日も団地周辺で発生した殺人事件を謎解いていく--------。

春、夏、秋、冬の部と、4つの事件から成る連作ミステリ。
ぶっちゃけ3話目までは本格ミステリとして大した出来ではありません。1話目の「団地美女殺人事件」こそ、”なぜ犯人は裸の死体を路上に放置したまま逃走したのか?”というホワイから、意外な犯人に繋がる仕組みに面白みがありますが、第2話の偽装遺書のトリックは(気付きの伏線に工夫があるものの)仕掛けがミエミエですし、3話目に至っては偽装アリバイがトリックにもなっていないありさまです。いずれも、犯人に罠を仕掛けて....という結末の処理も安直な感じを受けます。
しかし最終話がちょっとした問題作です。茶室の密室トリックは山村美紗の某作のヴァリエーションといえますが、最後に明かされる意外な犯人にはキョトン.......なるほど、だから特技が読唇術www
あと、タイトルがベタで損をしていますね。再販することがあるなら、いっそのこと「菊水桂二郎とXYZの悲劇」とかに改題してはどうでしょうか。


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斎藤栄
1995年04月
宝塚市殺人事件
平均:4.00 / 書評数:1
1990年10月
謎の殺人図鑑(マニュアル)
平均:4.00 / 書評数:1
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1985年08月
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1982年11月
紙の孔雀
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1982年06月
春夏秋冬殺人事件
平均:5.00 / 書評数:1
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1982年01月
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1980年11月
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1979年10月
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1979年08月
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方丈記殺人事件
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1977年11月
海の碑
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奥の細道殺人事件
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死角の時刻表
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1969年01月
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真夜中の意匠
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1966年01月
殺人の棋譜
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