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ミステリの祭典

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感激丸さんの登録情報
平均点:10.00点 書評数:1件

プロフィール| 書評

No.1 10点 魔術はささやく
宮部みゆき
(2002/10/09 23:56登録)
 やばいです、これは!面白すぎ!俺は3回読んで、3回とも泣いてしまいました。やはりこの作品の最高潮はラストのラストでしょう。
 最後の「うちに帰るんだよ。」という台詞の意味、分かりました?守には両親がいませんよね。ですから、実は「本当に帰るはずの家」というのは、ないんです。
 絶え間ない自分への哀れみ、そして吉武への哀れみ、高木和子への哀れみ、あらゆる哀れみと劣等感が、守の深層にはあって、催眠術師の原沢老人は、唯一その哀れみを真に分かり合えた、たった一人の人間だったのではないかと思うんです。そう思うと、うぅ…また涙が…うぅ…

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