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ミステリの祭典

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irumiさんの登録情報
平均点:10.00点 書評数:2件

プロフィール| 書評

No.2 10点 硝子の塔の殺人
知念実希人
(2023/06/24 01:53登録)
作者のことは諸々の理由で苦手だ。
しかしやりやがったな知念実希人!悔しいけど面白いよこれは 知念氏、なぜ今まで本格書いてこなかったんだってくらいには本格好きに刺さる内容である。
「我が新本格時代のクライマックスであり、フィナーレを感じさせる」という島田御大の激賞を見た時には「いや、勝手に終わらすなー !!」と心の中で突っ込んだが、読んでみればこの豪華すぎる本格成分と華麗なラストに納得。『占星術殺人事件』が薪をくべ、『十角館の殺人』というガソリンで点火されて幕が上がった新本格も『硝子の塔の殺人』で華々しい大団円を迎えて絢爛に散ってしまった。ラストはホームズとワトソンで締めるとは憎いね〜知念氏
ところで『硝子館の殺人』、普通に7点くらいはつけられる佳作なので作者は保険かけすぎである。

良いもん読ませてもらったよ でもこんな月夜みたいな本格オタク以外はポカーンとなるバカミス作品を本屋大賞にノミネートするのはやめよう。


No.1 10点 名探偵のいけにえ 人民教会殺人事件
白井智之
(2023/06/02 02:45登録)
この作品を読んでレビューしないのは著者に失礼だと思ったので・・・ネタバレはなし

本格ミステリもとうとうここまできた!!
2021年の「硝子の塔の殺人」が新本格のフィナーレだと謳われていたが、それならば「名探偵のいけにえ」は新たな芽生えと言えるだろう。私は「運命の一冊」に出会う為に睡眠時間を削りながら日夜小説なんて時間のかかる娯楽を嗜んでいるわけだが、そういう一冊に出会えた日は疲れも吹き飛んでこんなレビューまで残したくなるもんだ。他の方のレビューも拝見するとやはり合わない方もそれなりにおられるようで、万人にウケると太鼓判を押すことは憚られる。しかし国内の本格ミステリ界で十年に一度の傑作だと断言しよう。

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