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ミステリの祭典

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闇のささやき
ナイジェル・ストレンジウェイズシリーズ

作家 ニコラス・ブレイク
出版日1960年01月
平均点5.00点
書評数1人

No.1 5点 nukkam
(2015/10/16 17:04登録)
(ネタバレなしです) 1954年発表のナイジェル・ストレンジウェイズシリーズ第11作で、本格派推理小説でなくスパイ・スリラーです。ハヤカワポケットブック版で「三十九階段」(1915年)で有名なジョン・バカンの伝統を踏襲する作品と紹介されていますが、私はそちらのジャンルに疎くてそれについてはコメントできません。とはいえいかにもな「巻き込まれ型」のストーリー展開はサスペンスたっぷりで、古い翻訳もそれほどハンデにはなりませんでした。得意とする子供たちの描写は本書でも安定しており、ナイジェルの新しい恋人クレアの活躍も光ります。ある意味、ナイジェルより頼もしいような気もします(笑)。後年発表の「悪の断面」(1964年)のような深みのあるドラマではありませんが、その分気楽に楽しめます。

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