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ミステリの祭典

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砂州の死体
デボラ・ノット

作家 マーガレット・マロン
出版日1997年10月
平均点6.00点
書評数1人

No.1 6点
(2020/04/15 20:16登録)
1981年デビュー後、1992年デボラ・ノットが登場する第1作『密造人の娘』でアメリカのミステリ関係の賞をほとんど総なめにした作者の、同シリーズ第3作。第1作では弁護士だったそうですが、本作では判事になっています。途中裁判シーンもありますが、本筋とは関係のない交通事故や離婚などの裁判ばかりで、中心となる殺人事件の関係者が被告人になる自転車窃盗事件だけはさすがに数ページ費やされていますが、それ以外は詳しい内容は書かれていません。そんなわけで、主役の職業から想像されるような法廷ミステリではありません。また少なくとも本作では、必ずしも彼女が探偵役というわけでもないのです。
要はデボラの一人称で語られるミステリということで、コージーとも言いづらいし、登場人物たちをじっくり描くリアリズム系の、犯人の意外性など無視した「小説」です。そのような作品としてはこの評価でしょうか。

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