home

ミステリの祭典

login
トリプルX
私立探偵サム・ハンター

作家 L・A・モース
出版日1986年05月
平均点6.00点
書評数1人

No.1 6点
(2015/08/04 23:57登録)
デビュー作『オールド・ディック』では過去のハードボイルド作家への目配せがやたらにあったL.A.モースですが、この3作目では完全にスピレイン系の過激なハードボイルドになり、巨匠への言及は消えています。ただしマイク・ハマーが意外にセックスに対しては潔癖なところがあったのに対し、本作のサム・ハンター(いかにもな名前です)は、何人もとやりまくっています。このタフガイ探偵の特徴はもうひとつあって、なかなかの食通なんですね。やたらに食事のシーンが出てきて、料理(とビール)が並べたてられています。
謎解き的要素もかなりあり、事件の全体的な構造はなかなかつかめません。ただ、真相が複雑すぎて、本当に整合性がとれているのかどうか理解できないようなところがあります。複雑と言っても、ロス・マクみたいな整然とした結末ではなく、無理に複雑化している感じがしました。

1レコード表示中です 書評