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ミステリの祭典

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音のない部屋の死

作家 ハーバート・レズニコウ
出版日1990年02月
平均点5.00点
書評数1人

No.1 5点 nukkam
(2015/07/12 05:36登録)
(ネタバレなしです) 1987年発表の非シリーズもの本格派推理小説です。謎解きプロットに父子ドラマを織り込もうとし、音響メーカーの音響実験室(無響室)という凝った犯罪現場でしかも準密室状態、秘密主義の被害者のため動機の謎解きも難航と、実に色々詰め込みかつ丁寧に謎解きしてはいるのですがもう一工夫欲しかったです(私がぜいたくなのかなあ)。建築家出身の作家ならではの緻密な描写ではあるのですが理解力のない私としては現場見取り図はぜひ欲しかったです(図があれば不可能犯罪性もそれを打破するトリックももう少しわかりやすかったと思います)。同じように企業を舞台にした本格派推理小説を得意としたエマ・レイサンと比べてしまうと人物描写の弱さで損してしまい、誰が誰だかよくわかりにくかったです。

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