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ミステリの祭典

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聖堂の殺人
ベンジャミン・ジャーネット警部シリーズ

作家 S・T・ヘイモン
出版日1985年06月
平均点5.00点
書評数1人

No.1 5点 nukkam
(2015/07/05 21:57登録)
(ネタバレなしです) 1982年発表のベンジャミン・ジャーネットシリーズ第2作で、CWA(英国推理作家協会)のシルバー・ダガー賞を獲得しています。本格派推理小説に属する作品ですが、万人受けするタイプではありません。宗教色が滲み出ていること、さほど生々しい描写ではないものの被害者がむごたらしい殺されていることなどは好き嫌いが分かれるでしょう。ハードボイルド小説ほど過激ではありませんが暴力的な場面もあります。最終的には犯人の自白で事件は終わるのですがジャーネットが懸念しているように、その自白にさえもわが身かわいさの嘘が混じっているのではという疑念が最後まで払拭されませんでした。文章は読みやすく、時にはユーモアも見せるのですが後味の悪さが残る作品でした。

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