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ミステリの祭典

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仮面の佳人

作家 ジョンストン・マッカレー
出版日2015年07月
平均点6.00点
書評数1人

No.1 6点
(2021/09/06 23:34登録)
マッカレーが1920年に発表した本作は、マダム・マッドキャップと名乗る仮面の女犯罪者を主役とした物語ですから、『快傑ゾロ』のヴァリエーションの一つとして構成されたと見ていいでしょう。ただし、彼女は剣の達人ではありませんし、シリーズ化は難しいプロットです。舞台は当時の都会、第2章に始まり、地下鉄か何度も登場するのは、むしろ『地下鉄サム』をも連想させます。
いかにも通俗的なスリラーという感じで、マッドキャップの行動には意外なところもあるのですが、手下集めから強盗実行など、最終的にどう決着をつけるのかは、すぐ予想のつくことばかりです。しかし作者は本気で読者を騙そうとしているわけでもないでしょうから、特に文句はありません。
私立探偵ウォルドロンが運が良すぎるのと、マッドキャップの手下になったライリーの最終的な扱いは気になりましたが。

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